2007年2月24日土曜日

それでもぼくはやってない

見ました「それぼく」。

まず星。
★★★★☆☆

期待していっても大丈夫だった。
いい意味で裏切ってくれたので、最後までみて「ほっ」とした。

「Shall we dance?」からすると、テーマ的にもかなり硬い内容で、
やっぱり笑いどころはさほどなかった。
でも、テーマがテーマだけあってぐっとひきつけるものがあった。

痴漢・冤罪・プライバシー・証言・裁判…。

多分この映画を見た男性のほとんどが、
いつわが身に降りかかってくるかわからない
厄災だと感じたんじゃなかろうか?

主役の人も、あえて顔が売れている役者ではなく、
あまり有名でないボサッと感の出ている青年が配役、
社会のルールに流されはするが、信念は貫く姿勢を見せていた。
時折見せる自暴自棄なところなどがリアルさを増長させていた。

自分の苦しみは当然のことながら、被害者の苦しみもわかってしまい、
なんともやるせなくなってしまう瞬間など、とても良く描かれている。

実際の裁判の実情をやや誇張して表現するために、
「裁判官のチェンジ」を上手に使っていた。
途中、自分も傍聴席で判決を聞いているような錯覚に陥り、
「おいっ」って言ってしまいそうになったほどだ。
それだけ、裁判は厳しいものなのだろう。
人を裁くってのは大変なことなのだろうが、結局は「仕事」なんだなあと…。


一瞬先は闇というが、帰りの満員電車はなんだか恐ろしく、
端っこで両手を挙げて電車に乗ってしまった。

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